中小機構のIT化支援メニューのご紹介
中小企業の生産性向上には、IT化が効果的な取組の1つとなります。そこで今回は、中小企業基盤整備機構(以下、中小機構)のIT化支援メニューを総合的に発信する「ITプラットフォーム」について、中小機構 経営支援部 ハンズオン支援統括室 副参事・赤岡正規さんから紹介していただきます。
中小機構によるIT化支援
中小機構では、生産性向上のポイントとなるIT化支援メニューを束ね、「ITプラットフォーム」として総合的に発信しています。このITプラットフォームでは、IT化のプロセスを①自己診断、②相談・課題整理、③課題解決ツール選定、④導入の4段階に分け、それぞれのフェーズに適した支援メニューを紹介しています【図1】。
IT戦略ナビ
「IT戦略ナビ」は、経営課題を整理したい、課題解決につながるITソリューションを知りたい、といった経営者向けの自己診断ツールです。業種や業務上の課題を選択するだけで、自社の課題解決に役立つITソリューションが明確となります。ITソリューションは、販売管理、決済、経理、勤怠管理など64種類のカテゴリを網羅しており、ITによって課題解決にどう近づくかを図式化した「IT戦略マップ」など、経営者の意思決定を後押しする機能も充実しています。
ここからアプリ
「ここからアプリ」では、中小企業の業務分野に適した業務用アプリを紹介しています。2023年5月時点で約230の業務用アプリを掲載しており、アプリ掲載に加え、実際のIT導入事例や、IT化に関するコラム等のお役立ち情報も配信しています。中小企業が使いやすく、導入しやすいアプリを審査の上で掲載しており、経営課題を解決するITツールの選定につなげていただくことができます。
IT経営サポートセンター
今年5月には、「IT経営サポートセンター」が新たな支援メニューとして加わりました。IT経営サポートセンターは、IT化に悩む中小企業をはじめ、中小企業のIT化を支援する支援機関向けに、中小機構の専門家とオンラインで面談ができる支援メニューです。前述した「IT戦略ナビ」や「ここからアプリ」は経営者や支援機関自身が課題を分析し、IT化につなげるツールですが、同センターでは、実務経験豊富な専門家が課題解決に向けた実践的なアドバイスをし、中小企業と支援機関をサポートします。
なお、IT経営サポートセンターの申込は、簡単4ステップです。(1)ホームページのカレンダーから日時を選択、(2)予約フォームに相談内容を入力、(3)予約受付メールが届きます、(4)当日は予約受付メールに記載されたURLからご参加いただく、という流れとなっています【図2】。
IT経営サポートセンターは中小企業投資育成を通じてもご相談、ご利用いただくことが可能です。ぜひ、ご関心がある方はご検討ください。
【お問合せ先】
■「ITプラットフォーム」の詳細は左のQRコード、または以下のURLからご覧ください
https://www.smrj.go.jp/tool/itpf/
【お問い合わせ先】
■中小機構 経営支援部 ハンズオン支援統括室
TEL:03-5470-1676
■投資先企業でIT経営サポートセンターにご関心がある方は
投資育成 ビジネスサポート部
TEL:03-3499-0755
までご相談ください。
中小企業庁 事業環境部
調査室 調査係長
戸田健太
(2022年4月より当社から出向中)
機関誌そだとう215号記事から転載