SBIC東京中小企業投資育成株式会社

「トップ自らが好きな事業を選ぶこと」

新規事業を成功させる「3つの考え方」

新規事業を成功させる「3つの考え方」

前号、今号と2回にわたって、本業に次ぐ「第二の柱のつくり方」という視点で取材をしました。新規事業を成功させた経営者の方々からお話をいただいたなかで、「共通している考え方」がありましたので3つ紹介させていただきます。

その1 「トップ自らが好きな事業を選ぶこと」
まず、経営者自らが、関心があり熱心に取り組める事業、言い換えれば「好きなこと」に取り組むということです。「なぜ、その事業を始めたのですか?」というこちらの質問に対して、「自分が好きだから始めた」あるいは「新しい技術を開発しているのが(自分を含めて社員も)好きなんだ」というように、トップ自らが積極的に新規事業に関わっていることが感じられました。「好きこそ物の上手なれ」とことわざにありますが、新規事業に取り組む際も同様なのだと思います。そして、トップ自らが好きな事業であると、その後の事業の展開を描きやすく、その熱意によって周りを巻き込んでいく好循環が起きるのかもしれません。

その2 「数年後の事業展開を見据えて、人を採用すること」
次に、新規事業に取り組むにあたって必要な人員を、時間をかけて採用して育てていくということです。よく「新規事業を始めるにも社内に任せられる人がいない」という話を聞きますが、新規事業展開に成功している企業は、計画的に必要な人材を揃えています。今回の取材でも、「今の事業に必要な人材だけでなく、その先の事業展開を見据えて、周辺領域の技術者を5年以上かけて採用していった」というお話がありました。見方を変えれば「5年後にこんな事業をやりたいから、今からこういう人を採用していくんだ」という長期的な視点での採用戦略が必要だということです。

その3 「成功するまで続ける覚悟を持つこと」
さらに、新規事業が軌道に乗るのは5年、場合によっては10年といった長い年月が必要になるということです。今回の取材の中で印象に残っている経営者の言葉の一つに「1~2年で軌道に乗るような新規事業は、他社もそれくらいの時間でできる程度のもの。それでは自社の次世代の収益を担う『第二の柱』には育たない」というものがあります。一方で、「新規事業に失敗はないよ。だって成功するまでやるからね」というお話もされていました。
「桃栗三年、柿八年」ということわざがあるように、桃や栗でさえ、植えてから果実が実るまで3年はかかるといいます。『第二の柱』としていくような事業は5年、10年かかってもやり遂げるという覚悟と、余裕を持って臨む必要があるといえるでしょう。

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